Illustration & Animation by 竹藤狐
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こうして料理大会は、幕を下ろした。前代未聞の、"引き分け"という形で。

 決勝戦の料理はだめになってしまったけど、二つの街には他の料理であふれていた。予選で落ちたチームたちが振る舞っていたのである。使い切れなかった果物を使ったミックスジュースはとくに人気で、みんなが木のコップを片手に持っていた。
そして今回は大会後の"掃除"も、見物となっている。生クリームでぐちゃぐちゃだった浮船には、たくさんのマイマイがいた。みんな、生クリームを丁寧に食べていて、浮船はみるみるうちに綺麗になっていく。

「でも……優勝できなかったのは残念だったね」
 浮船を見つめながらポメはそう呟いた。
 ここはカルカル側の川のほとり。ポメにロココ、それにデデとジェコ。ようやく、みんなが集まった。

「でもま、アンタたちが決勝に上がったなんて、未だに信じられないわね」

「ほとんど、運が良かっただけだけどな……」
 デデはジロリと、ジェコを睨みつけた。

「わ、悪かったよ……これ全部、オイラのおごり! それで許してくれよぉ」
 
「ふん!」大会が終わってすぐに体を洗ったそうなのだけど、デデの体からはまだねっとりとした甘い匂いが漂っていた。「これだけで許せるかっての」

 みんなにジュース一本ずつ。それに、次の町までのマイマイ代。全て、ジェコが払うことになった。
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