Illustration by 竹藤狐
 フロッカ峡谷を抜けてからすぐに見えた、トリキリデ。それでも町の入口に着いた頃には、みんなすっかりお腹を空かしていた。
「はぁ……オイラもう限界だ。まずどっか飯屋に寄ろうぜ」
 ぐるると唸るお腹を擦りながら、ジェコはそう言った。
「それよりもまず、大事なことがあるだろ?」
 デデが先頭を切って、ポメたちは辺りを見ながら道を進んで歩いていた。
 トリキリデの家々は、どれも同じような形をしていた。とっても大きな、ひょうたんの実。その中をくり抜いて、外には看板が建てられている。中には横倒しのひょうたんの実を繋げて、大きな建物に見立ててるのもあった。
「あれって全部、本物なのかな……」
 それに、建物だけじゃない。ポメたちが歩く道も、他の町では見ないようなものだった。
 巨大なパイプのような形をしていて、その上を歩くような感じになっている。
 その道を奥の奥まで辿っていくと、全てがあの真ん中の樹へと繋がっている。トリキリデの道は全て、あの樹の巨大な根っこであった。
「ま、他の町じゃあ見ないわよね、こういうの」
 ぽかんと口を開けているポメの前に、ロココはくるりと一回転てみせた。
「トリキリデはね、この樹の素材をできる限り活用してるのよ。楽器も変わったものが多くて、面白いわよ?」
「へぇ~」
 変わった楽器。どんなものか想像するだけでも、ポメは胸が躍るようであった
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