Illustration by 竹藤狐
 「お、お二人とも、大丈夫ですかぁ?」
 ツェンがクゥを横目に、ゴザ前に進んでアトリエを見回した。目の前には、カイロと倒れたポメ。そして横には、顔を押さえて倒れているデデがいた。
「い、一体……何が起きたんですか」
 ゴザはデデの元に駆け寄った。目を強く抑え付けて、まぶしいと唸っている。
 ゴザにとっては、見たことのない症状。おばけの仕業とも知らないゴザは、立ち上がってカイロを見つめた。
「こ、これって……もしかして、カイロさんの、仕業ですか?」
 ほっほほ。カイロは口をにたりと持ち上げて、笑った。
「なぁに、ワシはただこの子の夢を叶えてあげるだけじゃよ。星になりたいという、夢をねぇ」
「星に……?」ゴザはちらりと、後ろを振り返る。このアトリエの前にある部屋、ドームで輝く星々……。カイロの言葉が、そのドームの星と重なった。
「ドームのあの星は一体、なんなんですか……?」
「今までの、星に憧れた集落の者たちの、心じゃよ」
 カイロの笑みは、まるで子どものように無邪気にも見えた。ポメやクゥにしか見えない、ハリネズミのおばけと、どこか似ているような。
「今までの者たちここにいる者たちは、星の話を聞いてとても心をキラキラさせていた。そのキラキラの心を……ワシが星に変えさせた。ただそれだけのことじゃよ」
 でもそれを聞いたところで、ゴザには意味が分からなかった。
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