Illustration by その
空は見えない。どこまでも続く、細くて真っ暗な道。ときどき乾いた土埃が、鼻をくすぐった。
「結局、こうなっちゃうなんて……」
 本当だったら今頃は……マイマイに乗ってのんびりと旅を続けていたのに。
 ケラケラと時と同じ。でも今度はみんな、一緒にいる。峡谷を抜けられるかは心配だけど、みんながいるだけで安心できた。
「ちょっと~、本当にこの道で合ってんの?」
「俺が知るわけないだろ! とにかく、進まねぇと……」
 正しい道は、どっちにあるのだろう。目印が見えてくれば安全にこの峡谷を抜けられる。
 だけど、進めど進めど、目印には巡り合えなかった。
「コンパスがあるから、どうにかなると思ったけどな……」
 次の町へ行くには、東に向かえばいい。でも道はうねりにうねっていて、気がつけば北や南を進んでいる。
 ここが峡谷のどの辺りなのか。目印もなければまったく見当もつかなかった。
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