Illustration by 竹藤狐
 
 ポメはお父さんに、今までのことを全て話していた。オロオロさまに捕まって、連れ去られたこと。デデに助けてもらって、町を点々としながら戻ってきたこと。そしてジェコにロココ、出会ってきた友達のことも。
「そうか……」
 相づちを打ちながら、お父さんはそれを聞いていた。二人の前にはお父さんが作ったココアが置かれていて、静かに湯気を立てている。
「それで、ドゥブールでも色々とあったんだけど……最後にはロココさんも一緒に来てくれて、やっと今日帰ってこれたんだ」
「……色々と、辛い目に遭ったみたいだな。すまない」
「ううん、大丈夫だよ。こうして無事に帰ってこれたし……楽しいこともいっぱいあったしね」
 ポメだってお父さんがうかつに動けないことは分かっていた。何せ町が、こんな状態なんだから。
 そう、町では何かが起こっている。お父さんに会うことも大事だけども、それを知ることも、デデたちのためにも必要だった。
「それで、お父さん……町中にある、あの楽器の山はなんなの? アルメリシアで、なにが起きてるの?」
「そうだな……」
 お父さんは立ち上がると、ポメに背中を向ける。いつもの大きな背中が、心なしか小さく見えた。
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