Illustration by Orca
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 朝を迎えると、トマリギの中は音楽団たちによって爽やかな音楽に包まれている。ポメたちはその音で目覚め、次の町へと向かった。
 アルメリシアまでは、あと二つ。
 進んでいくと土が剥き出しの地面に緑が増えて、道もゆるやかな起伏が増えていく。今まで砂ぼこりを舞わせていた風も、ここまでくると草っぱをなびかせるようになっていた。
 そんな景色を眺めていると、向こうから三台のマイマイがやって来た。その荷台には、様々な果物のラベルが貼られた沢山の樽が積め込まれている。
「ねぇデデ、次の町ってたしか……ドゥブールだっけ」
「あぁ。隣町だけど、行ったことはないよな」
 ドゥブール、それは緑豊かな風吹く丘の町。なんでも風に乗って異国からの果物も実っており、その町で採れる果物の種類は王国でも一番と言われている。
 ポメたちは行ったことはないものの、そこから来る商人や音楽団なんかを見たことがある。小さなリスたちが織り成す演奏は、アルメリシアでは中々聴かない爽やかな音色であるのを、ポメにとって印象に残っていた。
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