Illustration by 竹藤狐
ノウィザーの噴水周りは、夕暮れを迎えると違った雰囲気に包まれる。噴水の四方にはそれぞれ異なる大きな食堂が開かれており、町の人たちはお腹を満たしにここへと集まるのだった。
 五つのそれぞれ食堂はどこもこだわりがあれど、安くてたくさん食べられるというのは同じであった。なのでどちらも同じくらいに混むのだけど、お客さんの種類は違ってくる。
 例えば海から帰ってきた漁師は港のある南側の食堂に集中しているし、宿の多い北側の食堂には旅人や行商人が多い。
 そしてポメとデデも、この北側の食堂にやって来ていた。テーブルの上には、昼間の演奏で稼いで得た料理がてんこ盛り。食べ盛りのポメたちにとっては丁度いいくらいの量であった。
「えっと、噴水の向こう側が……海の方だよね。あの大きな船は、なんだろう?」
 ポメの指さす先には、大きな船が佇んでいた。場所からして、丁度町の壁にあたるところである・・・
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